2016年10月27日木曜日

昔の研究仲間と再会、そして科学の現状

 
  基調講演をするミシェル・トレンブレー教授(マギル大学)


本日は午後から近畿大学に向かった
第12回プロテインホスファターゼ国際カンファレンスに出席のためである
実際の目的は、昔の研究仲間の顔を見ることであった
このような機会がなければ、まず会うことがない人たちばかりである

お陰様で多くの方に会い、言葉を交わすことができた
同時に、半分くらいは顔触れが変わっている
新陳代謝が行われているよい兆候だろう
この会の発足に関わった者としては、これからも継続されることを願いたい

十数年振りくらいに会うことになったイスラエルの研究者に日本の初印象を訊いてみた
彼の答えは、綺麗で静かなところ、というもの
これまで経験したどことも違う世界だと言っていた

科学の世界は久しぶりだが、いろいろなことを感じた
まず、略語が氾濫していて、話はその略語の繋がりから成っているだけのように聞こえる
それらのジャーゴンを知らない人は何を言っているのか全く分からないだろう
まさに、科学の話は生きる上で全く必要を感じないものになることがよく分かる

また、一つの話を聞いて、何かを理解したという気分にはならない
かなり小さな部分で起こっていることに集中しているため、全体との関連性が分からないからだろう
その上、演者相互間の話の繋がりが殆ど見られないので、その印象がさらに強まる

今や、役に立つことが求められる時代
生物学の基礎研究が必要なのは、それが治療法を生み出すから、というところに行ってしまう
研究者も、小さな部分から病気に有効な方策を探し出すという意識になってしまうのか
全体の理解という視点を持つことが益々難しくなっているようである


帰りに、古本屋に寄って暫く時間を過ごし、数冊手に入れた
最後にもう1冊手に取ると、年配のご主人が、お代はよろしいですよ
実際にどうなっているのかは別にして、気持ちよく帰ってきた






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