mercredi 26 avril 2017

新しく始める者として



今朝の空は快晴ではないもののまずまずであった
しかし、気分がよろしくない
以前から聞こえてくる言い争いの声が朝から聞こえてきたからである
気にしなければよいのだろうが、そうできないほどの激しさなのである
どうもお隣さんのようだ
勝手な想像だが、定年後のご家族で、今朝は物が飛び交う音まで聞こえた
総合すると、一日中争っていることになる
彼らにとっては呼吸するようなものなのだろうか


ぼんやりしている時に目に入ったフッサールの『デカルト的省察』を読み始める
この哲学者を愛するために生まれてきたとフランスの哲学者からご宣託を受けたのは11年前
イメージ、時間、現象学」(2006年4月28日)
丁度良い機会だと思ったようだ
以下にメモしておきたい

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デカルトは素朴な客観主義から超越論的な主観主義へと根本的な転換を行った
前世紀半ばから哲学の衰退は紛れもない
今日の哲学は統一性を持つ生き生きとした哲学ではなく、広がり関連がなくなった哲学文献の山だ
真剣に共にする哲学、互いのための哲学ではなく、見せかけの報告と批判の応酬でしかない
現代哲学の絶望的状況は、デカルトが根本から始めた省察の持つ活気を失ったためではないか

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アラン・バディウ氏が言っているように、哲学者は新らたに始める
そのエネルギーが失われていると20世紀初頭にフッサールは感じていたということなのか


大統領選関連

すべてで明確に対立しているように見える二候補の政策
開かれ、ヨーロッパを重視するマクロンに対して、賢い保護主義とフランス第一を掲げるル・ペン
マクロンの政策はその辺にある言葉で語られ、霧に包まれているのがこれまでは幸いしていた
決選投票までは一対一の討論になるので、その中身のなさが明らかになるだろう
そこで、意見を変える人がいるのではないか、と強気である
討論としてはこれからの方が面白くなりそうである





マクロンが商工会議所を訪問中の町の工場を訪れて、激しいマクロン批判を繰り返したという
マクロンは寡頭支配の仲間で、経済の破壊者であるジャック・アタリの側の人間である
自分はその対極にあり、フランス国民の側にいる人間だと訴えたいようである
今の世界的な流れに従うのか、それに抗して闘うのかという選択になりそうだ

ル・ペンの後にマクロンも同じ場所を訪問したが、手荒い歓迎を受けたようだ
解決策はグローバリゼーションを止め、国境を閉じることではないと反論したとのこと





mardi 25 avril 2017

反啓蒙主義とはどういう思想なのか?



本日は朝の内は曇っていたが、午後から雨が降り出した
予報が雨だったので、朝のうちに買い物に出た
この町に来た当初は遠い道のりに見えたが、慣れてくると軽い散歩という感じに変わっている

プロジェについてメールで打ち合わせをする
あくまでもamateurというのが主義になっているので、専門家として文章を書くことに抵抗が出ている
それをどこまでできるのかを見るのもこれからのテーマになりそうである


先日のプレスで、Philmag増刊号が反啓蒙主義を取り上げているのを見た
理性を重んじ、進歩や普遍性を謳い上げた啓蒙主義がこれまで世界を引っ張ってきた
しかし、ここに来てそれに抗する政治勢力が力を増している
それはおかしいでしょ、と反射的に言うだけでは何も理解できず、問題解決にも至らないだろう

啓蒙主義とは何であり、理性を働かすとはどういうことなのかについて考えたことはあるだろうか
その上で、それを体で理解したと言えるだろうか
自らを振り返れば答えは甚だ怪しく、そこに意識が向かうようになったのはこちらに来てからである
そもそもわれわれが理性などということを日常で考えることはあるのだろうか
これは全くの想像にしか過ぎないが、こちらもかなり怪しい
われわれはかなり意識的に勉強しなければ身に付かない状況にあるのではないだろうか

その上で、ニーチェが思想のもう一つの頂とまで言った反啓蒙主義がある
その歴史はエドマンド・バークヨハン・ゴットフリート・ヘルダージョゼフ・ド・メーストルらに始まる
ド・メーストルは、「フランス人、イタリア人、ロシア人は見たが、人間は見たことがない」と言っている
ヘルダーも次のように言っている
 「如何なる国、人民、国の歴史も同じではない。したがって、真善美も同じではない」
そこに浪漫主義やドイツ観念論も絡んでくるようだ
このような人間の状況で、根を断ち切り、普遍性を求めるという営みは成功するのか
悪夢の内に終わるのではないか
そういう問い掛けが出てきてもおかしくはない


この思想についてもしっかり見ておかなければ、現在の状況は理解できないだろう
今日のところは、そのような認識が生まれてきたということで終えざるを得ない




lundi 24 avril 2017

新鮮な週の初め、静かに読む



今日も素晴らしい朝であった
明日から雨との予報もあるので、旧市街に出ることにした
その道すがら出会ったこの雲に驚き、写真に収めた

今日は久し振りのカフェで数時間、これからのことを考える
デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)が働いていたのではないだろうか
好きな時間の一つである

バスを待つ間だけ読んできた今道友信氏の『自然哲学序説』が終りに差し掛かっている
physicaから入って、そこには収まりきらない真理を探究するmetaphysicaに進むという営みである
わたしが今やっていることと本質的には同じことである

全体の印象は、非常に丁寧に書かれてあるということ
ただ、科学の部分が大づかみで、メタの部分がやや文学的に過ぎるような印象を持った
それは読んでいる方が科学出身だからだろう
適宜、参考文献の説明が添えられていて、門外漢にとっては親切な著者との感触を得た

帰ってから、届いたばかりのアメリカ人哲学者の本を読み始める
こちらは所謂哲学書というより、一般向けの本になるのだろう
哲学者が考えてきたことを説得しようとしている本で読みやすい
どういう主張が展開されるのか、まだ分からない
しかし、ものの見方、考え方に関わるところに行き着くのではないかという予想をしている

このところ、読むべきものが増えている
考えを纏めるという作業も待っていて、退屈しない




dimanche 23 avril 2017

一つのプロジェが一段落



本日も見事な快晴
涼しげな風が吹いていた

静かに翻訳の仕事に向き合い、ファーストバージョンを終えることができた
今回は4か月の仕事だった
これからゲラでの校正が2-3サイクルあるはずである
ただ、最初のものの校正作業がまだ始まっていないので、そちらが先になるだろう
いずれにしても、翻訳という仕事、相当の時間とエネルギーを消費することが分かった

そちらが一段落したので、これから帰国時に行う6月の会の準備を少しずつ始めることにしたい
今回は新たに二つの会が増えたので、どうなるのか予想もできない
試みとして経過をよく観察しておきたい


大統領選関連

事前の予想通り、マクロンとル・ペンが決選投票に進むことになった
この二人になると、マクロンに投票するように訴える人が増えそうである
フィヨンもアモンもそうすると語っている
メランションはいずれの主張にも欠けているものがあると言っている

マクロンが有利であるというのは事前の予想でもある
EUは堅持しながら、EUとフランスを新しくして行こうということだろうか
メルケルからも応援のコメントが来ていた
いずれにせよ、マクロン陣営の集会にはすでに選挙に勝ったような熱気があった

今回、左派がすべて敗れたことは、世界の潮流がこれからも続くということなのか
何かが欠けているのだろうが、それが何なのか掴めていないのではないだろうか
討論番組に出ていたアモン支持者は、敗北の原因について訊かれても答えようとしなかった
先が思いやられる状況に見える
それは日本でも同じ状況なのだろうか

今回初めて選挙の経過を追ったが、何かを得ることができたのだろうか
フランス政治の大枠が分かり、少し視界が晴れてきた感じはする
しかし、それ以上のものはない

結果が分かった後の各候補の演説を貼り付けておきたい























samedi 22 avril 2017

目覚めの時が豊穣の時?




パリの学生時代には寝始める時と目覚める時にアイディアが浮かぶことが多かった
寝る前のものは、起きてからメモしましょうなどと思っていると、考えが浮かんだことさえ忘れている
目覚めた時のものも、他のことをやってからなどと思っているとどこかに消えていくことが分かった
そのため、その時点で纏めるようにしていた

トゥールでは、寝る前には殆ど浮かばなくなったが、暫くして目覚める時に浮かぶようになってきた
今朝もこれまであやふやな状態のままだったものが、明確な形となって現れた
夢が決断を促すとでも言えばよいのだろうか
早速、纏めると同時に行動に移すことにした

このような偶然を期待しないで待つというのが生活の基本になって久しい
そういう不確実なものを頼りに生きていることになる
しかし、それこそ生の本質になるのではないだろうか


大統領選関連

明日が第1回目の投票日である
これまでの世論調査がどれだけ正確なのか、実際の投票行動を予想できるものなのか
そして、最後の1日がどれだけの影響を及ぼすのか
まだ決めていない人が少なくないとの報道もある

今の世界的な流れとは違う方向性を示す候補が選ばれる可能性も皆無ではない
もしそういうことになれば、これからの世界はどう動くのだろうか
そこに注目したい




vendredi 21 avril 2017

受け入れる力がついてきた?



今朝、アパルトマンの周りの芝を刈るローンモーワー(tondeuse à gazon)の音が聞こえる
パリでも同じ音を聞いたが、五月蠅いので扉を閉めるようにしていた
それがこの町ではどうだろうか
扉を開けてその音を聞きながら、どうしようもないほどの快晴の空を眺めていた
なぜかわからないが、騒音を受け入れることができるようになっている
変われば変わるものである

午後からポストに届いた荷物を取りに行く
書類が不足しているとのことで再度出掛ける
しかし、二度目は必要なかったとのこと
ややいい加減なところがあるポストだが、こちらも受け入れる余裕が生まれている

ただ、この能力が身に付くのは少々遅すぎないだろうか

夜が本当に長くなってきた


大統領選関連

昨日行われた最後の討論会を貼り付けておきたい
11名の候補者が一人ずつ15分で主張を訴えるというスタイル
15分というと少ないようだが、かなりの話ができる時間であることが分かる

順番は以下のようになっていた

ジャン・リュック・メランション(65): 欧州議会議員、元職業教育大臣、左翼党共同党首
ナタリー・アルトー(47): 元ヴォー・アン・ヴラン議会議員、労働者の闘争党首
マリーヌ・ル・ペン(48): 欧州議会議員、国民戦線党首
フランソワ・アスリノー(59): 元財務省監査官、共和国人民連合
ブノワ・アモン(49): 元国民教育大臣、社会党
ニコラ・デュポン=エニャン(56): エソンヌ県イェール市長、立ち上がれ!共和国党首
フィリップ・プトー(50): 反資本主義新党
エマニュエル・マクロン(39): 元経済・産業・デジタル大臣、アン・マルシェ!党首
ジャック・シュミナード(75): 連帯と進歩創始者
ジャン・ラサール(61): ピレネー・アトランティック県ルルディオ・イシェール市長
フランソワ・フィヨン(63): 元首相、共和党

最後に、番組中に起こったシャンゼリゼでのテロについて、各候補が考えを表明して終わった







今日の世論調査の結果は以前と余り変わらないようだ
この数字が実際の投票にどれだけ反映されるのだろうか

マクロン 23%
ル・ペン 23%
メランション 19.5%
フィヨン 19%
アモン 8%

いずれにしても、10年目にして初めて大統領選挙を見ることになるので興味が湧く
振り返れば、こちらに来た2007年と2012年の2回の選挙が行われていたことになる
しかし、どこ吹く風で過ごしていた
あの状態が懐かしい





jeudi 20 avril 2017

綿毛が激しく舞う



本日も坦々と過ごす
午前中に翻訳の見直しをやり、午後から昨日のカフェに出かけて第二のプロジェのために読む

つい最近まで樹一杯に咲き誇っていた花が見られなくなっている
その代わり、緑が滴るような色に変わっている
タンポポなどの綿毛が激しく舞っていた
あっけないものである

そして、なぜか鼻水が止まらなくなっている
嫌な予感がしてきた
この世に天国はないことは知ってはいるのだが、、


大統領選関連

ハリスによる今夜の調査結果

マクロン 24.5%
ル・ペン 21%
フィヨン 20%
メランション 19%

昨日は二位と三位の間に差があったが、今日は一位と二位の間に差ができている
ここに来てル・ペンが落ちてきたようだ
マクロンは最後まで行きそうだが、もう一人は分らないという状況に入ったきたようである
今夜は第1回投票前の最後の討論会が行われているはずである




mercredi 19 avril 2017

スピードが落ちている?



朝から外に出て、甚だゆっくりとはしているが淡々と「こと」を済ます
どうも早い処理が苦手になっているようである
その分、深くできるようになっていればよいのだが、、

その間、新しいテーマが現れ、横道に逸れる
しかし、これはこれから考えるべき問題にしてもよいのではないかというところに落ち着く
考えてみれば、この段階で「横道」などあるのだろうか

今日は珍しく、夜もそれなりに進めることができた


大統領選関連

23日に迫った第1回目の投票
最新の調査では以下のようになっている

マクロン 24%
ル・ペン 23%
フィヨン 18.5%
メランション 18%
アモン 8%

決選投票では、6・4でマクロンという予想である
これでは余り変わり映えのしない結果のように見えるのだが、どうなのだろうか


ボルドー市長で自らも中道右派の候補であったアラン・ジュペのコメントをニュースを見る
それによると、改めてフィヨンへの支持を表明
マクロンはまだ大統領の準備ができていない
悪夢の決選投票はル・ペン対メランションで、これはペストとコレラの闘いになる
として両候補を侮辱したとある






mardi 18 avril 2017

アンナー・ビルスマのバッハを味わう





昨日のYoutubeに続いて現れたアンナー・ビルスマ(1934- )のバッハを味わう

外から見るとどうということもなさそうな教会での演奏だ

ドルンハイムの聖バルトロメオ教会(St. Bartholomäi Kirche)という

調べてみると、バッハが1707年に最初の妻マリア・バルバラと結婚した場所であることが分かる

別名、Traukirche Johann Sebastian Bach


奏者を見ていると、コマーシャリズムとは無縁で、浮ついたところは微塵も感じさせない

視線が外に向かうのではなく、内に向かう演奏である

修行僧、求道者の姿が浮かび上がる


昨日の青木十良さんを引き摺っているようだ






lundi 17 avril 2017

青木十良というチェリスト、やはり五十、六十は洟垂れ小僧か?



本日はLundi de Pâques(イースターマンデー)でお休み
空も曇りで、やや肌寒い

一日籠って新しいプロジェを始める
いくつかのプロジェを抱えている中で、中心的なものに当たろうというところか
この状態は仕事をしていた時と余り変わらないようにも見える
つまり、完全にフリーの中でやっているというよりは、意識の中ではこういうことである
他のプロジェが恰も仕事のようにそこにある中、大きなプロジェに当たるという感覚になる
そのためか、仕事をしている時よりは頭が稼働しているような印象がある

本日、青木十良(1915-2014)という3年前に99歳で亡くなったチェリストを知る
「音楽、すべての芸術は、エレガンス(自尊)である」という言葉を残している
これが、氏が一生をかけて辿り着いた哲学になるのだろう
それでも自分が考えている音楽のスペースの3%くらいしか実現できていないと言っている
バッハの1曲について、3年くらいかけてすべての音符の意味を考えるという
力を与えてくれる言葉である

若い頃、四十、五十は洟垂れ小僧ということを聞き、何を言っているのか、失礼なと思ったものだ
今であれば、五十、六十くらいにズレるのかもしれない
しかし、その域に入れば、この言葉は全くの実感である
四十、五十の政治家などを見ていてもいかにも頼りなく見える
わたしの理論に合わせれば、意識の第三層の広がりを感じることができないからだろう
それは政治家に限らず、芸術家についても当て嵌るようなお話も出てくる